Web トラッキング

Current version: 10.1

Sitecore Web Tracker を使用すると、Content Delivery (CD) インスタンスを訪問したコンタクトと、コンタクトが訪問中に行ったインタラクションを追跡および識別できます。この情報は以下の目的に使用できます。

  • 現在のセッション中の行動に基づいたコンテンツのパーソナライゼーション。

  • 以前のセッションで示されたコンテンツ ベースの行動に関して、Key Behavior Cache とコンタクト行動プロファイルに基づく履歴のパーソナライゼーション。

  • 現在のインタラクション中にトリガーされたゴールなどのアクティビティへの対応。

  • サイトの使用に関するレポートの作成。

  • Web サイトの最適化。

重要

追跡と処理に異議を唱えるコンタクトの権利については、「グローバル プライバシー ガイド」を参照してください。

データ収集

Web Tracker は、コンタクトのアクティビティを収集し、セッションの最後に、コンバージョン パイプラインに送信します。コンバージョン パイプラインは、xConnect クライアント API を使用してそのアクティビティを変換し、xConnect に送信します。

Web Tracker からコンバージョン パイプラインを経由した xConnect Collection service および xDB Collection database へのデータ フローを示す図。

データ収集プロセスは、以下の手順で実行されます。

  • Web トラッカーが、ページ ビューとイベントを Sitecore.Analytics.Model.Entities.IContact, Sitecore.Analytics.Tracking.CurrentInteractionTracker.Current.Interaction などのオブジェクトとしてセッション中に収集します。

  • セッションが終了すると、Web Tracker は args.TrackerVisitData オブジェクトをコンバージョン パイプラインに渡します。コンバージョン パイプラインの複数のプロセッサが、以下の順で、このオブジェクトを XConnect オブジェクトに変換します。

    • 1 つのプロセッサが args.TrackerVisitData オブジェクトを検査します。

    • 1 つのプロセッサが、 args.TrackerVisitData オブジェクトをファセット、プロパティ、またはイベントに変換し、args.XConnectContact オブジェクトおよび args.XConnectInteraction オブジェクトの形式にします。プロセッサは、デフォルトではカスタム値を変換しません。この作業を行うには、カスタム プロセッサを作成する必要があります。

    • 1 つのプロセッサが元の args.TrackerVisitData オブジェクトを削除します。トラッカーによって収集されたが、変換されなかったデータは永久に失われます。

    • 1 つのプロセッサが XConnect オブジェクトを xConnect Collection service に送信します。オブジェクトは xDB Collection database に保存され、後で処理されます。

  • コンタクトが新しいセッションに戻ると、以前のセッションのコンタクトとインタラクションのデータが xConnect から読み込まれます。

既知および匿名のコンタクトの追跡、セッション内でコンタクトを識別する方法の詳細については、以下のトピックを参照してください。

追跡されていないパス

Web Tracker は、Content Delivery (CD) ロールの App_Config/Sitecore/Marketing.Tracking/Sitecore.Analytics.Tracking.config ファイル内の tracking/untrackedPaths ノードにリストされているパスを追跡しません。

注記

Sitecore 10.0 では、 tracking/untrackedPages ノードで設定された追跡されていないページを推奨せず、 tracking/untrackedPaths ノードで設定された追跡されていないパスを推奨しています。

追跡されていないパスには、以下の利点があります。

  • 追跡されていないページが Web ページのみをサポートしていたのに対して、任意の URL パスをサポートします。たとえば、 MVC ルートを追跡から除外できます。

  • パス定義で正規表現をサポートします。たとえば、 <add regex="^\/api\/service"/> の正規表現を使用して、 /api/service で始まるすべてのパスの追跡を無効にすることができます。

デフォルトでは、 tracking/untrackedPaths ノードにサービス ページのリストが含まれます。

RequestResponse
<tracking>
    <untrackedPaths>
      <add path="/sitecore/default.aspx" />
      <add path="/sitecore/service/error.aspx" />
      <add path="/sitecore/service/Heartbeat.aspx" />
      <add path="/sitecore/service/keepalive.aspx" />
      <add path="/sitecore/service/nolicense.aspx" />
    </untrackedPaths>
  </tracking>

Sitecore インストールにサービス ページなどの他のパスがある場合、それらを追跡から除外して、レポートに無関係なデータが作成されないようにすることができます。そのようなパスの例としては、キープアライブ ページや、システム イベントの登録に使用するページがあります。

パスは相対 URL によって参照されるため、設定ファイルを直接編集せずに、パッチ ファイルを使用してパスを追加することをお勧めします。

Sitecore.Analytics.Configuration.AnalyticsSettings クラスでは、以下のプロパティにプログラムでアクセスできます。

  • UntrackedPaths - 追跡されていないパスのリスト。

  • UntrackedPathPatterns - 追跡から除外された URL のパターン。

追跡可能なデータ

以下のデータを追跡できますが、何を追跡しているかをコンタクトに知らせることを忘れないでください。

データ

システムで有効

コンテンツ エディター/プログラムで有効

コンタクト

はい

インタラクション

はい

ブラウザー情報 (名前とバージョン)

はい

キャンペーン

はい

キャンペーン トラフィックの種類

はい

エンゲージメント バリュー

はい

ゴール

はい

IP Geolocation

はい

多変量テスト

はい

オペレーティング システム

はい

ページ イベント

はい

表示したページ

はい

プロファイル値

はい

リファラー

はい

画面の高さ/幅 (利用可能な場合)

はい

検索キーワード

はい

開始日時と終了日時

はい

ユーザー エージェント

はい

成果

はい

注記
  • ページ イベントとゴールはどちらも同じ方法でプログラムによってトリガーされます。

  • Web トラッカーは、デフォルトでは、プログラムで有効にしたアイテムを追跡しません。これらのアイテムに関する情報を収集するには、コンテンツ エディターまたはコードで追跡を有効にする必要があります。

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